循環器内科とは
日本大学医学部内科学系
循環器内科学分野
日本大学循環器内科は、“Listen to the heart“、すなわち患者の心の声を聴くという心ある診療とともに、患者の心音を聞くというPhysical Examinationを何よりも大切にする医師を育てる教育の場です。また同時に、次の時代の新しい循環器治療の開発と循環器疾患の病態を研究する場でもあります。 少しでも社会に役立つ医師になりたいと思う若い人たちを心から歓迎します。
日本大学医学部内科学系
循環器内科学分野
日本大学循環器内科は、“Listen to the heart“、すなわち患者の心の声を聴くという心ある診療とともに、患者の心音を聞くというPhysical Examinationを何よりも大切にする医師を育てる教育の場です。また同時に、次の時代の新しい循環器治療の開発と循環器疾患の病態を研究する場でもあります。 少しでも社会に役立つ医師になりたいと思う若い人たちを心から歓迎します。
急性心筋梗塞に対する緊急カテーテル治療を主軸とし、年間約350例のPCIを行っております。慢性冠症候群に対しては、最適な薬物治療に基づき、心筋虚血を指標にしたPCIや非閉塞性冠動脈疾患に対する微小循環障害の評価を行っています。また、間欠跛行や重症下肢虚血を有する下肢動脈病変に対する血行再建も、血管外科から引き継ぎ当科で行っています。
冠動脈以外においても、下肢血管や大動脈など全身の動脈硬化を総合的に評価し、全人的な動脈硬化治療を提供しています。ハイリスク症例に対しては、積極的な脂質管理としてPCSK-9阻害薬などの静注治療薬による治療も行い、患者のニーズに応じたケアを提供しています。
血管内イメージング(血管内超音波法、血管内視鏡検査、光干渉断層法による観察により、不安定プラークを検出し、プラークを安定化させる薬剤の検討を行い、2次予防に役立てています。特に血管内視鏡検査は、冠動脈のみではなく大動脈や下肢動脈の評価にも応用しております。当院は、心血管インターベンション治療学会の研修施設として認定され、インターベンション認定医を取得出来るように上級医による指導を行っています。また、希望があればインターベンション専門医としての研修も可能です。基本的な知識・技術の習得はもちろんのこと、最先端の研究に触れながら医師としての研鑽を積むことが可能です。
当科の電気生理学的検査およびカテーテルアブレーションは、1990年代から他施設に先駆けて行っております。他院の先生方のご紹介により、カテーテルアブレーションの件数も年々増え、年間約400例に達し国内有数の施設となりました。アブレーション治療は技術の進歩とともに成功率が飛躍的に上昇しております。
当院は、最先端の医療機器を早期に導入し、患者さんの3DマッピングやCT/MRI画像から得られる解剖学的特徴を把握し、患者さまに合わせたテイラーメイドの治療を行っています。当院独自の方法を取り入れて、成功率、安全性の向上させるために、日々努力を重ねております。
当院の永嶋先生と若松先生は、複雑な発作性上室頻拍症例に対して論理的で精緻なアプローチを用い、安全かつ効果的なアブレーションを行い、国内で高い評価を受けています。奥村医師も心房細動アブレーションの黎明期から積極的な研究に従事し、幅広い基礎的データをもとに様々なアブレーション法を提案しています。当院のアブレーション治療は、全国の医療プロフェッショナルによく知られ、ライブデモンストレーションで広く紹介されています。我々は絶え間ない進化を遂げ、患者の信頼に応えるために先進的な医療を提供し、今後も全国的に認められる医療機関として一層の飛躍を目指しています。
当院は不整脈の病態解明に情熱を傾け、その先端研究において優れた指導体制を構築しています。動物実験では、最新のアブレーション機器を駆使し、出力や組織コンタクトに適した安全で効果的な焼灼の検証実験を緻密に実施し、その成果を臨床に実践的に反映しています。 臨床研究では、電気生理学的検査、3Dマッピング、心臓CT/MRIを活用した上室頻拍から心房細動や心室性不整脈の頻拍回路の解明に深く注力しています。また、カテーテルアブレーションの予後に関しては、全国規模の多施設共同研究を数多く展開しています。基礎から臨床、そして多施設共同研究までを一貫して遂行し、不整脈を包括的かつ徹底的に解明し、確かなエビデンスを築き上げています。 また、英語論文作成法や統計法などの高度な指導体制を確立し、大学院生を含む不整脈グループのスタッフが毎年、国内外の学術誌に研究成果を幅広く発信しています。これにより、当院は不整脈治療の最先端を担い、世界における治療法の開発と普及に果敢に貢献しています。
当院は、認定植込型補助人工心臓実施施設として、心臓移植を必要とする重症心不全症例の受け入れと診断、および治療に尽力しています。2018年からは、左室機能不全に対するIMPELLAという補助循環装置を早期導入し、急性心筋梗塞に伴う心源性ショック症例などに効果的に使用し、数々の成功事例を積み重ねてきました。さらに、僧帽弁閉鎖不全症に対する低侵襲なカテーテル治療「MitraClip」も導入し、先進的かつ包括的な重症心不全治療を提供しています。
近年では、高齢心不全症例の増加に対応し、心臓リハビリテーションの導入や他職種との連携を強化し、QOLの向上を図っています。退院後も地域の先生方と連携し、包括的な医療システムの構築に貢献しています。
日本大学板橋病院循環機能検査室では、年間約 11,000件の心エコー検査を行っております。検査は循環器内科医師のみならず、心エコー研修にきている各科医師および検査技師スタッフにより行われており、最新の超音波診断装置を用いて経食道心エコー、薬剤負荷心エコー、3Dエコーおよび最新テクノロジーを駆使した詳細な心機能解析や心臓同期性の評価など病態の把握から治療法の選択および治療効果の判定に役立つ研究を進めております。
当科では年間約1,500件の心筋シンチグラムを行っており、日本でもトップクラスの実績を有しています。単なる冠動脈疾患の検出のみならず、血行再建の適応を評価したり、治療効果の判定や心筋バイアビリティの評価など広く活用しています。最近では心不全で入院した患者の原因検索としてシンチを行うケースが増えています。検査終了後には可能な限り患者さんに画像を見せて結果説明をし、患者満足度を高めることに取り組んでいます。
心臓 MRIは被爆を伴うこと無く、壁運動評価、呼吸同期下での冠動脈撮像、そしてGd造影剤を用いた心筋の質的評価など多くの情報を得ることができます。当科では年間約280例の心臓 MRI検査を行っており、虚血性心疾患はもちろんのこと不整脈・心不全・心筋症といった幅広い症例へのアプローチを行い、より深い病態の解明と治療方針の検討を行っています。
ヒトの動脈硬化を模擬した大動物モデルを用い、冠動脈粥腫破綻の機序と冠動脈インターベンション後の再狭窄、そして血栓形成機序を解明しています。先端画像解析を通じて冠動脈イベントの観察と、マルチバイオマーカーストラテジーの開発に取り組んでいます。また、心房細動や心不全の大動物モデルを構築し、不整脈だけでなく新たなペースメーカーデバイス治療の機序解明を目指し、日々実験を進めています。分子生物学的ならびに病理組織学領域の先生方とも共同研究を展開しており、臨床における重要な知見の提供を目指しています。
昭和 26年、第2内科学教室が斎藤十六教授により開講されました。
その後、大島研三教授に引き継がれ、腎臓、内分泌、高血圧、動脈硬化、心臓の各研究班が作られました。
以後、波多野道信教授(板橋)、杉野信博教授(板橋)、八杉忠男教授(板橋)、梶原長雄教授(駿河台)、小沢友紀雄教授(板橋)、上松瀬勝男教授(駿河台)、斎藤穎教授(板橋)、長尾建教授(駿河台)が着任されました。
大講座制から臓器別に移行した後に平山篤志教授(板橋)、松本直也教授(日本大学病院)が着任され、平成30年4月より奥村恭男主任教授の体制のもと、日本の循環器を背負って立つ循環器内科医の養成に励んでいます。
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